おもしろい話には「セリフ」が入っています。
セリフとは、登場人物が言ったことや思ったことです。
登場人物が自分一人だけならば、そのまま自分のセリフを言えば良いですが、自分以外の人が出てくる話の場合は、その登場人物をマネしたり、演じたほうがいいでしょう。
なぜならば、聞き手はその人物をよりリアルに思い描くことができるからです。
また、話に臨場感が出る効果もあります。
登場人物が複数いる場合は、それぞれ演じ分ける必要があります。
話が上手な人は、演じるのも上手で自然です。
私の場合は、なかなか演じることができませんでした(イコール話が下手)。
それは恥ずかしさからです。
人前でモノマネや役を演じることになるわけですから、シャイボーイにはとてもハードルが高かったのです。
でも、おもしろくエピソードトークなんかを話したい!そう思い、動画で落語を見て研究してみました。
話のスペシャリストである落語家は1人で何役も演じていますよね。
老若男女問わず、演じ分けられています。
落語家一人しかいないのに、落語を聞いていると、何人もの登場人物の顔や姿が浮かんでくるから不思議です。
落語家から学べたことをまとめてみました。
声色を変える
落語家はセリフを話すとき、声色を変えています。
子どもが話すセリフならば、声のトーンを高くして、年寄りの場合は低くします。
偉い役職の人はゆっくりとしたテンポで威厳を出した声になっています。
声色を変えるのが別人を演じる一番オーソドックスな方法ですよね。
言い回しを変化させる
女性を演じるときに声を高くしているかと思っていたのですが、実はあまり変えていません。
変えているのは、セリフの言い回しです。
「~なのよぉ」「~しておくれよぉ」などで女性らしい言い回しをすることで、女性に見えてきます。
店員とお客の場合は、わかりやすく敬語とタメ口にしていることが多いですね。
同じ男性を演じるときでも、ぶっきらぼうな物言いにしたり、田舎者には訛った話し方をして、特徴を出すことで別人に演じ分けています。
顔の左右の向きで表現する
別人を演じるのに顔の向きが一番大切です。
登場人物が二人いる場合、一人は左を向いて、もう一人は右を向いてセリフを話します。
そうすると、たとえ声のトーンや言い回しが同じでも別々に見えるんです。
そして右向きの人物はずっと右を向いて話をします。
途中で向きが変わることがありません。
途中で変えてしまったら、聞き手が登場人物を見失って混乱してしまう可能性がありますからね。
まとめ
落語がおもしろいのはセリフが多いからだと推測します。
人間は人の考えや感情、想いに興味を持つ生き物です。
セリフには「考え・感情・想い」がダイレクトに表現されます。
そして落語は、ちゃんと人物が演じ分けられているので、理解しやすいし、話に引き込まれます。
今回ご紹介した落語から学べるポイントは、自分のトークに応用可能ですので、マネをしてみてください。
よりおもしろい話ができるようになりますよ。
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