考えを言葉にするのって難しいですよね。
例えば会議で「あなたの考えは?」とか「どう思う?」などと質問されても一言二言ぐらいしか答えられないなんてことがありませんか?
答えようとしても頭の中はモヤがかかったようになり、何を話せば良いのか全く浮かばない。
答えられず時間が経過するのは気まずいので「特にありません」や「良いと思います」で済ましてしまうことも。
本当はもっと話す方が良いことはわかっているのですが、言葉にすることがなかなかできない。
質問にしっかり答えられる人を見ると、その人と比べて自分はダメだと思ってしまったりします。
そこで今回は、考えをなかなか言葉にできない理由とその対策についてご紹介します。
考えを言葉にできない理由
考えを言葉にできない理由は「考えていない」からです。
考えていないというと「いや、考えていないわけじゃない!会議の内容も聞いているし理解しているんだから」という声が聞こえてきそうですが、少々お待ちください。
考えていないというのは、質問される事柄について考えていないということ。
これは映画を見ていて隣の人から質問されることに似ています。
どういうことかというと、例えば、あなたがサスペンス映画を見ているとしましょう。
映画の主人公が銃を持った犯人に命を狙われて、ビルの中を追いかけられています。
主人公は一つの部屋の机の下に隠れて犯人をやり過ごそうとしますが、犯人はだんだんその部屋に近づいてきます。
絶体絶命のシーンで、映画が一時停止されて「あなたならどうやって犯人から逃げ切りますか?」と質問されたら「え?」となりますよね。
だってそんなことは考えていないのですから。
頭の中は、犯人が近づいてきてハラハラしたり、この先どうなるのかということを考えていて、自分自身が犯人から逃げる方法は考えていません。
なのでそれを聞かれても答えに窮しますよね。
映画はちゃんと見て、ストーリーも追えています。
でも質問されたような視点では見ていません。
つまり、質問される事柄について考えていないから言葉が出てこないのです。
考えを言葉にするには
質問されるような視点で考えるスタンスを持っておけば、言葉はすぐに出てきます。
質問されるような視点を持つにはどうすれば良いのでしょう。
自分事としてシミュレーション
映画を見るような状態で会議などに出席していても言葉は出てきません。
映画の質問をされたならまだしも会議で意見を求められて「そんなことは考えていません」とも言えませんよね。
そういうときは「自分だったらどうするか」という視点をもって他の人の話を聞くように心掛けましょう。
話を聞きながら頭の中でシミュレーションしてみると、肯定できる面や疑問点、反対意見などが頭に浮かんできます。
映画の例で言えば、自分が主人公だったらどうするかをシミュレーションすると、「私も同じところに隠れる」とか「机じゃなくてロッカーの中の方が見つかりにくいのでは?」、「私なら隠れないで隙をみて裏口から逃げる」などが頭に浮かぶはずです。
頭に浮かんでおけば、質問をされても言葉がすぐに出てきますよね。
目的を再確認する
会議には必ず目的がありますよね。売上アップだったり、品質改善だったり。
質問されるとしたら、その目的に沿った問いかけになるはずです。
なので目的を再確認しておくと考える基準になります。
再び映画の例ですが、この目的は簡単ですよね。
「犯人に見つからないこと」や「犯人に命を奪われないこと」です。
そのためにどうするかを考えます。
例えば他の人が「ロッカーに隠れた方が良い」という意見だったとします。
そのことについて「どう思う?」と聞かれたら「確かにロッカーの方が見つかりにくいかもしれませんが、もし見つかったら逃げる場所はありません」というような考えが頭に浮かぶでしょう。
意見や考えが目的に沿っているか照らし合わせると良い点や悪い点が見えてきて答えやすくなります。
まとめ
考えが言葉にならないのは、考えていないからであって、決して能力がないからではありません。
誰でも事前に考えていれば言葉もすぐ出てきます。
そのためには映画を見るようなスタンスで会議などに参加していてはいけないということです。
人の話を聞きながらも、その目的を考慮し自分事としてシミュレーションする習慣をつけておくと言葉も出てきやすくなります。
自分の考えがうまく言葉にできないと悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
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