会話がうまくできない人は自己開示がうまくできていない場合が多いんです。
「自分から話題を提供しない」、「エピソードトークを話せない」、「差し障りのない薄っぺらい会話になってしまう」、「会話が途切れてしまい沈黙になることが多い」。これらに当てはまる人は自己開示がうまくできていません。
私も、自己開示ができていませんでした。
自己開示はあまりしないけれど、話し方は上手になりたいと思っていました。
なので、話し方テクニックを本で読んだり、話し方講座に参加して学んでみました。
でも一向に話が上達しません。
自分の会話に自己開示がほとんど無かったからです。
実は、テクニックも大事ですが、話す自分の心をオープンにすることが会話の基本だったんです。
自己開示とは?
自己開示とは、自分のことをそのまま相手に伝えることです。
単に自己開示と言っても、2つに分けられます。
自分の情報の開示
自分の情報を相手に伝えることです。
「自分の名前」、「出身地」、「血液型」など。
自己紹介の定番の内容といったところでしょうか。
自分の情報の開示は、あくまで「情報」なので開示することは簡単です。
自分の考え・想い・気持ちの開示
実は、開示するのが難しいのが、自分の考え・想い・気持ちの開示です。
自分の考え・想い・気持ちの開示とは、例えば「この芸能人が好き」とか「あの映画は泣けるんだよね」など。
これは自分の「情報」ではなく、いわば自分の「心」を相手に伝えることです。
私もそうなのですが、この自分の考え・想い・気持ちの開示が苦手な人が多いようです。
自己開示の効果
自己開示をすると、どんな効果があるのでしょうか?。
自己防衛する労力が減る
人は他人に「自分がどう思われたいか」のイメージを持っています。
「おもしろい人だと思われたい」、「オシャレな人だと思われたい」、「頭の回転が速い人だと思われたい」など。
これは逆に言うと、「どう思われたくないか」と同じことです。
「つまらない人だと思われたくない」、「ダサい人だと思われたくない」、「バカだと思われたくない」。
そのことが行動に現れ、そう思われないように振舞ってみたり、発言してみたり、「自己防衛」をすることになります。
自己防衛というのは、誰しも少なからず持っているので、決して悪いことではありません。
しかし、他人からの評価を気にするあまり、自己防衛をガチガチにやりすぎる人も多いのではないでしょうか。
自己防衛をやりすぎるあまり、人前で常にボロを出さないように気を配ったり、行動を制限したりするのはとても窮屈で大変です。
自己開示をすると、そういった心配や行動制限をする必要がなくなりますので、人間関係やコミュニケーションがとてもラクになります。
相手も話してくれる
自己開示すると、相手は自分にプライベートなことを話してくれたと感じます。
プライベートなことを話してくれたということは、特別に信頼しているからだというメッセージになり、好感を持たれます。
そうすると、相手も同じ様に話そうという気になります。
返報性の法則が働くんですね。こうして会話が盛り上がります。
自己開示する心構え
自己開示がなかなかできないのは、相手から否定的なことを言われるのを恐れているからです。
特に自分の考え・想い・気持ちの開示をして、否定されると自分自身を否定されていると感じてしまいがちです。
ではどうすれば自己開示ができるようになるのでしょうか?
自分から開示する
話し下手な人は受け身の場合が多く、相手が何かしてからリアクションや行動を起こしがちです。
でも、相手が必ずしも自己開示してくれるとは限りません。さらに、相手から開示されるまで待っている必要もないのです。
自己開示は自分が先手を打つつもりでいましょう。順番は非常に大切です。
自分からオープンになって、ある意味奉仕の心を持って相手と接します。
そうすれば必ず相手が返してくれます。
そう信じて、自分がコミュニケーションをコントロールするくらいのつもりでいるほうが話しやすくなります。
否定的な意見を気にしない
気にしないのが一番です。
それができたら苦労はしないよ!と思うかもしれませんが。
でも、自己開示できないのは相手の評価を気にしすぎることがあります。
例えば、自分の好きな芸能人を言ったら、相手が「どこがいいのかわからない!」と言ったとしましょう。
でも、相手は好きではなくても、自分が好きであればそれでいいんですよね。
また、人は自分のことにばかりに興味があって、他人に対してそれほど気に留めていません。
傷つくことを言われたほうはずっと覚えていて、言ったほうはすっかり忘れているなんてこともよくあります。
なのに、他人の否定的な意見を気にしていてはもったいないですよね。
いろんな意見があっていいと再認識する
確かに、自分の意見を相手にもわかってもらえたら一番良いです。
受け入れられた気がしてうれしくもなりますよね。
でも、みんなが自分と同じ意見なことはあり得ません。
反対意見が出ることで対立構造になって、多少居心地が悪くなることもあるはずです。
人の好みは千差万別ですし、世の中にはいろんな考えの人がいて当たり前ですよね。
そのことを再認識すると気持ちが多少ラクになります。
そして自分の意見もその一つとして当然に存在していいのです。
まとめ
私は自己防衛をしっかりして、自己開示なんてしませんでした。
重たい鎧をまとってるようでした。
でも、あるとき自分を伝えない人ほどつまらない人間はいないと気づきました。
そして自己開示をしていくと、とても生きていくのがラクになりました。
一つ一つ重たい鎧を外して軽くなったような感じ。
もっと早く自己開示をしていけばよかったと思うくらいです。
自己開示が苦手な人は少しずつかまいませんので、会話の中に自分を入れてみてください。
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