口下手な私が友人を爆笑させた話

話し方のコツ
話し方のコツ

私は口下手で話をするのが苦手です。

友人といても相手の話を聞くばかりでエピソードトークなどはほとんどしたことがありません(というか怖くてできない)。

そんな私が話をしてみると、過去には私が話している途中で相手に飽きられたのでしょう、話の途中だったのに他の人が別の話をしちゃったくらいです。

そんな私が最近になって友人を爆笑させるというミラクルを起こしました。

その友人から「今年一番笑ったわ」と言われて、すごく嬉しかったです(まだ2月中旬だったけれど)。

今回は友人を笑わせたトークとそのトークを例におもしろい話の作り方を大公開します。

友人を爆笑させたトーク

2人でプレゼン資料を作らなければなりませんでした。

相手はIT会社で課長補佐をしている40歳前後のプログラマー。

室伏広治をアキバ系にしたような顔で、ちゃんと髭剃った?というくらいあごが青い(以下、「室伏」)。

話し方教室に参加した私たちは、「上手なプレゼンをしてみよう」という地獄のような講義で二人一組にさせられてプレゼンを発表しなければならなかったのです。

プレゼンを明日に控えた私と室伏はドトールコーヒーに入り丸テーブルに並びで座りました。

今日までに私のパソコンでプレゼン資料のたたき台を作っていたので、それを室伏に見てもらい意見を聞きながら仕上げていくつもりだっだんです。

初めは順調に進みました。

お互いに意見を出し合って私がそれを自分のパソコンにあるプレゼン資料に反映させていました。

ところが途中からふと気付いたんです。

室伏は私が話をしている間、ずっと自分の口をさすっていることに。

それは普通ではありません、人差し指と中指で口の両サイドをこすっているのです。

ピースサインの裏側をこちらに向ける形で口の両サイドをゆっくり上下に何度もさすります。

おそらくクセなのでしょう。

あまり気にしないようにしながら話を続けていたら、事件が起こりました。

こすっていた指を自分の鼻に近づけてその臭いを嗅いだのです。

見た瞬間「ギャァー!」と叫びたい衝動にかられたことを今でも思い出します。

必死に抑えました。隣には本人がいます。

その臭いが好きなのか?なんて気持ち悪いんだ室伏。

室伏はその動作を何度も繰り返します。

彼は指の臭いをもっと嗅ぎたいのでしょう、もはや指を鼻の中に突っ込んでいます。

地獄のような講座の前日に地獄を見ました。

途中で室伏がトイレに立ち、テーブルに1人になって、気持ちを落ち着けようとしましたがダメでした。

プレゼン資料を仕上げられる精神状態ではありません。

室伏が帰ってきたので、私も少しでも冷静になろうとトイレに行きました。

用を足していても指を鼻の穴に突っ込んでいる室伏の顔で頭がいっぱいです。

「気にするなオレ!」と気合を入れて席に戻ると、最悪の事態を目の当たりにしたのです。

なんと、室伏が私の大切なパソコンを勝手に操作して資料を修正していました。

鼻の穴に突っ込んでいた指で私のパソコンのキーボードを連打しています。

それからの記憶はありません。

どうやって室伏との打合せを終えたのか、どうやって帰ってきたのか。

家についてからはとにかくウエットティッシュを何重にもしてキーボードがバカになるくらい拭き続けました。

翌日のプレゼンが散々だったのは言うまでもありません。

※トークを文語調で書いていますが、話したときはもちろん口語調です。

爆笑トークの作り方

爆笑トークの作り方です。上のトークを例に作り方をご紹介します。

これは自分の話に応用できますので参考にしてください。

オチが言いたいけどその前に

オチは話の重要な点ですよね。

オチを言いたいから話をするわけです。

上のトークでは、オチは鼻に突っ込んだ指で自分のパソコンに触れられたこと。被害にあったという自虐ネタです。

これを言いたいのですが、すぐに言ってしまってはいけません。

すぐに言いたい気持ちをグッとこらえてオチが際立つようにオチ以外の部分を組み立てていきます。

状況説明をしっかり

言いたいオチが決まったら、まずは「状況説明」を考えます。

「状況説明」とは話に必要な情報を説明することです。

特に話の序盤では、話の舞台や登場人物など状況説明をしっかりすると聞き手は話をイメージしやすくなります。

聞き手はイメージができると、話を聞きながら頭の中で映像が流れます。

まるで映画を見ているかのように話を楽しむことができるようになります。

なので聞き手にイメージが浮かぶような説明をしましょう。

聞き手に話をイメージさせる状況説明というのは、具体的には5W1Hが基本です。

Who(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)を意識します。

上のトークでは、登場人物の容姿の説明を入れました。

登場人物かいる場合は容姿を説明すると聞き手がイメージしやすいですよね。

場所はドトールコーヒー、自分のパソコンを、プレゼン資料を仕上げるため自分のパソコンを操作しながら打合せをした。

小さな笑いで心をつかむ

おもしろい話は短い話でない限り、大抵オチの前に小さく笑える箇所があります。

この笑いで聞き手の心がつかめるんです。

つかみはオッケーというやつですね。

重要なポイントは「小さな」笑いです。

オチよりも大きな笑いを起こさないこと。

大きな笑いが起こるとそこがピークになってオチに向けて尻すぼみになってしまう可能性があるからです。

「笑いを入れる」というと難しそうと身構えてしまいがちですが、大丈夫です。

笑いは「小さく」て良いんです。クスッとさせる程度。

上のトークで言うと、登場人物説明の「室伏広治をアキバ系にした感じの人で髭が青い」というところで友人はクスッと笑いました。

「そんな人いる!?」という感じの笑いです。

この程度で良いのであればできる気がしますよね。

またその室伏のクセもモノマネして友人に見せました。

口の両サイドを2本の指でこすって、鼻でこすった指の臭いを嗅ぐ動作です。

指の臭いを嗅ぐときに鼻の穴に深めに指を入れてオーバーに見せたので、そこでも友人はまた笑いました。

実際の室伏は鼻の穴に指は入れてなかったと記憶してますが、少々脚色してみました。

それで笑ってくれたので、成功です。だいぶ友人の心をつかめました。

考えや感情を入れて惹きつける

さらに、「自分の考えや感想」を入れることも忘れてはいけません。

このブログでも再三にわたって言っていますが、人は考えや感情に興味を持つ生き物です。

話の中に自分の考えや感情を入れましょう。

そうすると聞き手の反応は良くなります。

上のトークでは、「おそらくクセなのでしょう」とか、クセを目の当たりにして「気持ち悪い」感じを入れています。

実は、考えや感情は話のフリに持ってこいなんです。

「〇〇と思ったのに、実際は△△だった」というのはフリとオチの形ですが、〇〇が感情(フリ)で△△が行動(オチ)ですよね。

話に考えや感情を入れるとこの形が作りやすい。

オチの前には必ずフリを入れる必要がありますから、丁度良いんです。

まとめ

いかがでしたか?私が友人を爆笑させた話の作り方をご紹介しました。

実感としては、話の組み立ては大変な作業でした。

相手に話が伝わるために、おもしろくするためにはいろいろと気を使い、入れるべきところと省くべきところの吟味するなど、事前にここまでしてやっと笑いが起こるのかと思いました。

おそらく話の上手な人は頭の中ですぐに難なく話を組み立てられるのでしょう。

大変な思いをしている私は、話を組み立てるのが苦手なのだと痛感します。

でもこんな苦労した私でも人を笑わせる話ができたことには変わりありません。

口下手で話すのが苦手だという人も、人を笑わせるおもしろい話ができるはずです。

ぜひご紹介した方法を参考にしてみてください。

自分の話で人を笑わせられると気持ちがいいですよ。

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